Seiji's blog

読書メモ

『稼ぐ力:自分の仕事に「名札」と「値札」をつけられるか』大前研一・著(小学館)

 

 Kindle版 稼ぐ力 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方

 

【読書メモ】

1. 2030年には、「稼げる人」と「稼げない人」が二極化している

 2030年に生き残れるグローバル人材になるためには2つのスキル。それぞれ2年くらい訓練が必要。

 ハードスキル → ビジネスで必要とされる”道具”。会計、財務、マーケティング理論、統計学など。

 ソフトスキル → 民族・国籍・文化・原語・宗教の違う人たちとコミュニケーションをとりながら、ビジネスを円滑に進める能力。挨拶や説得のほかにも「海外で現地社員を叱咤する」「外国人社員とのミーティングでプロジェクトの進行状況を確認し、誰がいつまでに何をやるかを全員にコミットさせる」「労働問題が起きた時に弁護士に依頼し、解決策を共有する」など。

 

2. 人にできないことをやるのが「仕事」

 もし、大前さんが、面接官だったら、「あなたが当社に入社したら、具体的にどんな仕事ができますか」と質問する。言い換えれば、「あなたの”名札”を見せてください」。また、「あなたは他の人にできないどんなことができますか?三つ挙げてください」と質問する。たとえば、「新規事業を提案して立ち上げ、10億円規模に育てました」「従来の主力商品とは別の商品を売って主力商品と同じぐらい売上を伸ばしました」「自分の部署の財務を劇的に立て直しました」といった、”名札”がつく具体的な「物語」を語れる人物なら、即採用する。

 

3. 自分の「勝負期」と「勝負スキル」を決める

 ビジネスマンとしての価値を高めて「天職」に就くための勝負をかける時期を見極め、それに必要なスキルを磨く。勝負をかける時期によって磨くべきスキルは異なる。たとえば、勝負期を30歳とするなら、データ分析などの実務的なスキル、40歳とするならリーダーシップ、その間の35歳なら両方のバランス。日本のビジネスパーソンの場合、2回目か3回目の勝負で最も給料が高くなり、やりがいも最大になるように準備しなければならない。「天職」に就くためには、死にもの狂いで頑張らなければならない時期がある。それを我慢して乗り越えない限り、「天職」は見つからないと心得るべき。

 

4. トップに必要な三つの資質

 ①海外勤務経験

 ②Two Extream (将来有望or撤退整理が容易でない不採算)のどちらかを任せ、その結果から判断する

 ③強いリーダーシップによって「新しい方向・価値観」を示せる人物か

 Does he fill the room? 部屋の空気を変えられる人物かどうか

 Shapers and Shakers 過去の延長線上にない新しいものをシェイプ(形作る)する。

固定概念をシェイク(揺さぶる)する

 

5. 優秀なリーダーは「学びの天才」であり、「特にスピードラーニングの達人」

 これからの人は、組織に属していても、一人でいても、「自分ならこうする」という意見と変化を起こすスキルを持ちあわせていないとうまくいかないと思う。「稼ぐ力」とは、すなわち、余人を持って代えがたいスキルと意欲のある人が持っている力。出発点は、アンビションであり、目線の高さ。